かつて、「あなたは何をしている人ですか?」と問われたとき、
私はどこか照れ隠しのように「AIの魔法使いかな」と答えていた。
プロンプトひとつで、今までこの世界になかったものを生み出す。
まるで杖をひと振りして奇跡を起こすように見えるのだから、決して間違いではなかったのかもしれない。
けれど、その言葉を口にするたび、胸の奥には拭えない違和感が残っていた。
私は、奇跡を起こす魔法使いになりたいわけじゃない。
本当の感覚は、もっと生々しく、熱い。
マジンガーZの操縦席にパイルダー・オンする瞬間。
全身を包み込むモビルスーツの神経系と、自分の意志が直結するあの感覚だ。
知性が拡張され、思考のスピードが限界を突破し、自分という人間の輪郭がどこまでも広がっていく。
世の中は、AIを「Copilot(副操縦士)」と呼び始めた。
だが、私はその言葉がずっと好きになれなかった。
AIは操縦などしない。
どこへ向かうのか。何のために飛ぶのか。嵐をどう抜けるのか。
決断し、責任を背負い、操縦桿を握り続けるのは、いつだって「私」だ。
AIは横に座る副操縦士ではない。
私という人間が、未知の成層圏へと突き抜けるための「機体」そのものだ。
どんな荒れ狂う最新鋭のAIであっても、手足のように乗りこなし、見たこともない地平へと到達する。
理論を語る研究者でもなく、ただ機能を消費するユーザーでもない。
操縦席に座り、最前線の空を飛び続ける「AIパイロット」。
数々の高名なAIの研究者や実践者たちがいるこの時代において、
私は一人のパイロットとして、誰よりも遠く、誰よりも深く、この空を飛んでいる自負がある。
私はAIパイロット。
この機体と共に、私自身であり続ける(Be thyself)。
Constellation Stations
AIパイロットが拡張された身体と知性で観測する星々と音楽